オーガニック認証団体の種類と認証規定

オーガニックコスメの種類

近年はオーガニックコスメの市場が拡大し、さまざまな種類のオーガニックコスメが販売されています。

オーガニックコスメは日本だけでなく海外でも広く流通しており、

各国で独自の基準を定めるオーガニックコスメの認証機関も誕生しました。

この記事では、日本におけるオーガニックコスメの定義や市場の動向をはじめ、

世界にあるオーガニック認証機関についてご紹介します。

オーガニックコスメの定義や世界の現状について知りたい方は、ぜひご覧ください。

自然派化粧品とオーガニックコスメの違い

オーガニックコスメの中には、自然派化粧品と呼ばれる化粧品も存在します。

では、自然派化粧品とオーガニックコスメにはどのような違いがあるのでしょうか?

まずは2つの化粧品の違いがから見ていきましょう。

オーガニック化粧品100%の化粧品

オーガニック化粧品とは、自然由来の原料だけを使用して作られた化粧品又は

自然由来の原料と許可された合成成分によって作られた化粧品のことを言います。

中でもオーガニック100%と表示されている化粧品は、
防腐剤を含めたすべての原料が自然由来である化粧品を指しています。

オーガニック化粧品に使われる原料についても厳しい規定があり、合成肥料や放射線といった人工的なものを使わずに栽培された原料だけが、
オーガニック化粧品に利用できる原料とされています。

オーガニック化粧品における自然由来の原料の割合と合成成分の割合は、国によって基準が異なります。

オーガニック化粧品が広く流通しているヨーロッパの場合は、
全成分のうち7~9割が自然由来の原料の化粧品をオーガニック化粧品と呼ぶことが多いですね。

日本にはオーガニック化粧品の明確な定義がなく、民間団体がオーガニック化粧品の定義を定めています。

一般社団法人日本オーガニックコスメ協会(JOCA)によると、

オーガニック原料又は安全性が確認されている成分だけを使って作られた化粧品をオーガニック化粧品と定義しています。

一方自然派化粧品とは、自然由来の原料を使用した化粧品を言います。

自然由来の原料について具体的な割合が定まっていないため、

ほんのわずかでも自然由来の原料を使用していれば「自然波化粧品」という表現が可能になっています。

オーガニックコスメとインターネット企業アマゾン

アマゾン

Amazonでは、2013年4月15日からオーガニック化粧品を扱う「ナチュラル・オーガニックビューティーストア」をリニューアルオープンしました。

リニューアル後は国内外のオーガニックブランドを110以上取り揃えるだけでなく、
特定のブランドのオーガニック化粧品だけを扱う「ブランドストア」を展開しています。

ブランドストアでは、日本人の肌質に合わせて独自の安全基準を定めた「アムリターラ」や、
ヨーロッパの伝統的なハーブや自然化粧品の技術を使った「ロゴナ」をはじめとするブランドがあります。

Amazonが初めてオンラインストアを扱うブランド「エコットコスメオーガニック」も、ブランドストアの中で注目を集めていますね。
ナチュラル・オーガニックビューティーストアで取り扱っている商品は、全てオーガニック認定を受けた商品です。

商品を探すときは、化粧品のカテゴリー別検索・売れ筋ランキング・欲しいものランキングといった、多様なカテゴリーから選択が可能な点が便利ですね。

目当てのブランドがあるときは、ブランド別に商品を検索することも可能です。

また、リニューアル後の追加機能については、自分の肌タイプや肌悩みに合わせた商品検索が可能になっています。

乾燥肌や脂性肌・敏感肌といった肌のタイプを指定したり、どんな肌のケアを行いたいかを指定することでおすすめの商品が出てくる仕組みです。

オーガニック化粧品を紹介するページでは利用者の口コミを参照できるため、実際に利用した時の感覚を確かめたいときに活用してください。

インターネット企業アマゾンがホールフーズを買収

ホールフーズ

2017年6月16日、インターネット通販で知られる大手企業Amazonが、アメリカの企業Whole Foods(ホールフーズ)を約137億ドルで買収しました。
Amazonがホールフーズを買収した背景には、オーガニック商品を中心とした生鮮食品事業に力を入れたいという考えがあると予想されます。

ホールフーズはアメリカで447の店舗を所有する大企業であり、
1980年の創立当初からオーガニック食品の流通と販売に力を入れてきました。

年月を重ねるとともに店舗数を増やしてきたホールフーズですが、
オーガニック市場における他社との競争が影響して売り上げが伸びず、
近年は業績の低迷が続いていました。

2016年にはAmazonから買収の話が持ちかけられ、翌2017年には買収が実行されて現在に至ります。

もともとAmazonには、生鮮食品事業に力を入れようという考えがありました。

2007年からプライム会員向けにオーガニック生鮮食品の配達サービスを始め、

2017年には、生鮮食品を注文した顧客に商品を紹介できる
「Amazon Fresh Pickup」という新サービスを展開しています。

2018年4月16日からはレシピサイトのクックパッド・デリッシュキッチンと提携し、
Amazon Fresh Pickupで注文した商品を使ったレシピを参照できるようになりました。

ホールフーズを買収して以降、Amazonではオーガニック食品を含めた生鮮食品事業に対して
より力を入れています。

アマゾンがアマゾンGOはオーガニック商品が主力商品になる?

アマゾンゴー

2016年、米Amazonは「Amazon GO」という新しい事業を始めました。

Amazon Goは店内にレジを置かず、スマートフォンにダウンロードした専用アプリを使って清算するシステムです。

入店時は専用アプリで個人認証を行い、店内で商品を選んだらそのまま退出できます。

清算は買い物終了から約30分程度で自動決済されるため、
専用アプリさえあれば財布を持たずに買い物ができます。

Amazon Goは開始当初、米Amazonの社員や関係者のみが利用できる店舗でした。

2018年からは一般客も利用可能になり、店舗数もシアトルに3店舗・シカゴに1店舗に増加しました。

現在Amazon GOでは、軽食や日用雑貨・生鮮食品等幅広い分野の商品を扱っています。

中でも特に注目されている分野は、オーガニック商品を含めた生鮮食品です。

Amazonとホールフーズの顧客は密接に結びついており、両方のサービスを利用している顧客も少なくありません。

Amazonにとってホールフーズの買収は、オーガニック商品の市場を拡大して顧客を増やす狙いがあると考えられます。

実際、ホールフーズを買収したことによってAmazonにおける生鮮食品の利益は大きく上がりました。

今後はAmazon Goをはじめとするサービスを通じて、Amazonにおけるオーガニック商品の事業が拡大してくと考えられます。

インターネット企業アマゾンがアマゾンGOで日本に進出

Amazonでは、2021年までに3000店舗のAmazon GOストアを展開する計画が持ち上げられています。

2019年現在において日本にはAmazon Goの店舗がありませんが、
レジ決済が不要の店舗はいくつか存在します。

例えば、ローソンとパナソニックが提携した「ローソンパナソニック前店」は、2014年2月7日から事業を展開しています。

アメリカにおけるAmazon GOと同じく、店内あるカメラとセンサーから利用者が何を買ったのかを察知し、
店を出てから決済が行われるシステムを導入しています。

Amazonが目指している出店計画の中に、日本への出店があるかどうかはまだ明らかにされていません。

しかし、今後Amazon GOが日本に進出してくる可能性は十分考えられます。

日経トレンディの2019年ヒット予測ランキングでは日本版Amazon GOが4位にランクインしており、
レジ決済不要の無人店舗も徐々に増えつつあります。

仮にAmazon Goが日本に店舗展開をした場合、ホールフーズを市場を生かして
オーガニック化粧品の流通が拡大する可能性があります。

株式会社矢野経済研究所の調査によれば、オーガニック化粧品の国内市場は年々増加しており、
2017年度には出荷金額が1,297億円を突破しています。

今後はAmaconとホールフーズが持つオーガニック製品の顧客や市場が日本にも拡大し、
国内のオーガニック化粧品の流通量がさらに増えてゆくと考えられます。

オーガニックコスメ世界の認証機関

オーガニックコスメの認証機関は、ヨーロッパをはじめとする世界各国に存在します。

ここからは、国や地域ごとにどのような認証機関があるのかを見ていきましょう。

Na True(ヨーロッパ諸国)

NaTrueネイトゥルー

Na True(ネイトゥルー)は、オーガニック商品の世界基準として2007年に設立された認証機関です。

Na Trueでは自然化粧品におけるヨーロッパの主要企業が集結し、独自の基準を制定しています。

Na Trueが定めるオーガニック商品の評価の基準

Na Trueにおけるオーガニック商品の評価は、以下の通りに行われます。

星の数でオーガニックレベルを審査しています。

・星1つ→オーガニック栽培70%未満
・星2つ→オーガニック栽培70%以上95%未満
・星3つ→オーガニック栽培95%以上
・合成香料、石油系原料は配合されていない

Na Trueの審査基準は一般に公開されており、審査に関連するデータが透明化されています。

Na Tureに参加している企業では、オーガニック商品に使われている成分に関しても細かな規定があり、
製造過程にも厳しい基準を設けています。

まず、原材料は科学的な処理を一切行わない自然原料であり、指定の方法で抽出したエキスであることが求められます。

製品に必要な成分が自然由来で手に入らない場合は、厳格な条件を満たした人工原料のみ認められます。

Na Tureで認められた人工原料は、自然同一原料・準自然原料と呼ばれています。

自然同一原料は、原料自体は自然界にあるものの採取が不可能な原料を指します。

準自然原料は、原料自体が自然界に無いため人工的に作られた原料を指します。

なお、科学的処理が一切行われていない自然由来の原料は、自然原料と呼ばれます。

Na Tureに参加している企業のオーガニック商品の原材料は、
全てにおいて自然原料・自然同一原料・準自然原料のいずれかの基準を満たしていることが求められます。

Na Tureの基準を満たした商品には団体が指定したラベルが付けられているため、
信頼できるオーガニック商品を選ぶ時の目印に活用してください。

<ブランド例>
「ヴェルダ」「ラヴェーラ」「ロゴナ」「ファファラ」「プリマヴェーラ」「サンテ」「フィトネ」・・・などがあります。

BDIH(ドイツ)

BDIHドイツオーガニック認証

BDIH(ドイツ化粧品医薬品商工業企業連盟)は、500以上の企業と団体が加盟するオーガニック認証機関です。

BDIHは1951年に設立され、2001年には世界初の自然化粧品の基準を定めました。

BDIHでは加盟する企業や団体で販売する商品に対して厳しい基準を設けています。

BDIHが定めるオーガニック認証の基準

具体的な基準の内容は、次の通りです。

可能な限り有機栽培または野生の植物から抽出した原料で生態系の影響を与えない。
動物実験は行わず動物性原料は使用しない。
合成着色料、合成香料、パラフィン、石油製品、エトキシ化物質は不使用。天然成分で防腐し環境に優しい容器を使用する。

商品製造の過程で乳化剤や界面活性剤を使う場合は、植物脂肪をはじめとする特定の原料を加工したものを使用します。

防腐加工をでは放射線等人体への刺激が強いものは使わず、自然由来の防腐成分をしたうえで原材料に成分名を表示します。

なおBDIHにおいて、無機塩と鉱物原料は利用を認められています。

BDIHに加盟した生産者や販売代理店では、リサイクル可能なパッケージの使用や
フェアトレードの推進にも力を入れていますね。

BDHIは、ヨーロッパの国々で流通するオーガニック商品の基準をリードしてきた機関でもあります。

中でも大きな力を発揮したのは、新たなオーガニック認証機関「コスモス」の設立です。

コスモスはBDIH・COSMWBIO・ECOCERT・Soil Association・ICEAの5つの団体が協力して立ち上げたオーガニック認証の国際基準です。

2017年1月以降、各団体の認証の下に「COSOMS ORGANIC」や「COSMOS NATURAL」と書かれたマークが採用され、現在に至ります。

ただし、2017年1月以前に認定を受けた製品には、新しい認証マークは使えません。

新たにCOSMOS認証マークを取得したいときは、現在のCOSMOS基準に合わせて原料や成分を調整する必要があります。

<ブランド例>
「Dr.Hauschka」「ロゴナ」「アクアビオ」「スパイク」「ファファラ」「I&M」「タウトロッフェン」「サンテ」「ラヴェーラ」・・・などがあります。

ECOCERT(フランス)

エコサート

ECOCERTはオーガニック認証の世界基準と言われている団体で、1991年に設立されました。

1992年にはフラン政府からも認証を受け、現在はフランスのトゥール―ズに本部を構えています。

ECOCERTは世界23の国に支部があるオーガニック認証団体であり、日本では「エコサート・ジャパン」というグループ企業があります。

2003年には世界で初めてオーガニック認証のルールを作り、化粧品・農作物・洗剤・塗料等多岐にわたる分野でオーガニック認証を行っています。

ECOCERTが定めるオーガニック認証の基準

ECOCERTが定めるオーガニック認証の基準には、以下の基準があります。

・95%自然原料である(5%は化学原料でもOK)植物原料の95%はオーガニックでなければならない。化学香料は使用しない。
・全成分の10%はオーガニック認証を受けたものでなければならない
・商品の容器や包装は環境に配慮する

ECOCERTで定められたオーガニック認証は、COSMOS認証とCOSMEBIOの認定基準にも活用されています。

COSMOS認証で定められている基準のうち、原料料の天然原料割合と植物原料のオーガニック割合はECOCERTと共通していますね。

合成香料やパラベン・鉱物油を使わない点も、ECOCERTと共通しています。

一方で、原材料におけオーガニック認証の割合はCOSMOS認証の方が厳しく、全成分の20%がオーガニック認証を受けたものと定めています。

COSMEBIOの認証基準も、原材料の天然原料割合と植物原料のオーガニック割合はECOCERTと共通しています。

原材料におけるオーガニック認証の割合もECOCERTと同じですが、

COSMEBIOでは化学香料とイオン化学処理の禁止、オーガニック認証を含めた天然原料以外の原料が指定外の科学原料ではないという条件があります。

<ブランド例>
「ロクシタン」「エココスメティクス」「アグロナチュラ」「テールドック」「ファファラ」「バティカ」・・・など

エコサートについてもっと詳しく知りたい方は、オーガニック認証団体エコサートとは?をご覧ください。

ココロコスメのアルガンオイル、シアバター、ココナッツオイルはECOCERT(フランス)のオーガニック認証を取得しております。

SOIL ASSOCIATION(イギリス)

SOILASSOCIATIONイギリスオーガニック認証

SOIL ASSOCIATIONは、1946年にイギリスのブリストルで設立されたオーガニック認証機関です。

1967年には、世界初となる有機認証制度を設立しました。

SOIL ASSOCIATIONは日本政府によって認められた海外の有機認証機関でもあり、
遺伝子組み換え製品や自然環境保護においてはEUよりも厳しい基準を設けています。

SOIL ASSOCIATIONのオーガニック認証基準

SOIL ASSOCIATIONのオーガニック認証基準は農家や科学者らによって考えられたものであり、
以下の条件が当てはまります。

・遺伝子組み換えの作物、肥料を使用しない。水栽培や鉢植えは禁止。

・過去5年以内に遺伝子組み換えの作物を生産していない。
・似た病気の影響を受けやすい作物を生産するときは一定期間をあける。
・人口ナノ物質は使わない
・科学薬品・肥料・農薬は使用禁止
・肥料は有機物による堆肥やミネラル・植物から抽出したものを使う
・工場地帯から離れた場所で栽培を行う

SOIL ASSOCIATIONは寄付金で運営する団体であり、
オーガニック農法の普及や農場の検査等を通じてオーガニック製品の普及活動を行っています。

在はイギリスのオーガニック製品のうち、約80%がSOIL ASSOCIATIONの認証を受けていますね。

SOIL ASSOCIATIONが認証を手掛ける製品は多岐にわたり、
化粧品や食品・織物の他水産養殖や貿易・林業・園芸の認証も手掛けています。

<ブランド例>
「マテリアアロマティカ」「ビリジアン」「オーガニックボタニクス」「ニールズヤードレメディーズ」・・・など

その他に「COSMEBIO(フランス)」「USDA(アメリカ)」「ACO(オーストラリア)」なども主な機関です。
これらが認定しているブランドから選ぶのもおすすめです。

オランダ【GOTS】

オランダオーガニック認証GOTS

GOTSは2002年に制定されたオーガニック製品の認証基準で、
オランダのコントロールユニオン(COC)が定めたオーガニック製品の国際認定基準です。

GOTSの制定には、ドイツのIVN・イギリスのSOIL ASSOCIATION・アメリカのOTA・
日本のJOCAがメンバーとなった組織の国際作業部会(IWG)が深く関係しており、
2005年以降3年ごとに基準を更新し続けています。

GOTSの基準では、製品のうち95%が認証を受けたオーガニック素材である場合を「Organic」、
製品のうち70%以上が認証を受けたオーガニック素材である場合を「Made With Organic」と表記します。

2つの認証ではオーガニック以外の素材についても規定があり、
Organicは5%、Made With Organicでは30%未満の割合で使用可能な、
化学繊維やオーガニック以外の天然繊維を定めています。

ただし、GOTSには有機農業の基準がないため、
オーガニック原料に関する有機農業の基準はEUやアメリカの基準を採用しています。

GOTSの規定は他にもたくさんあり、その主な内容は環境への配慮と安全性に関連したものです。

既定の中には労働者の保護と労働条件の整備・児童労働の禁止も含まれており、
製品の品質維持だけでなく、製品の生産者の権利の保護にも力を入れています。

スウェーデン【KRAV】

スウェーデンオーガニック認証KRAV

KRAVは、1985年に設立されたスウェーデンのオーガニック認証団体です。

現在は27の加盟・登録団体で構成され、スウェーデン国内で98%という高い支持率を獲得しています。

KRAVの加盟団体には約4000の農家と約2000の企業があり、KRAVの認定を受けた商品は6000以上存在します。

KRAVの認定

KRAVの認定を取得するためには、以下のような非常に厳しい認定基準をクリアしなくてはなりません。

・農薬及び除草剤を使わない
・家畜動物が本来生息する環境で生産された原料を用いて商品を製造する
・エサは家畜の生理に適合したものを使用する
・化学製品や毒性物質の扱いを極力減らして労働環境の向上を目指す
・遺伝子組み換えの原料や添加物を使わない

KRAVの認定基準はオーガニック製品だけでなく、食品や家畜・水産業・ペットフード・繊維製品等多岐にわたります。

また、小売業や外食業にもKRAVが制定する基準が採用されいることから、
KRAVはスウェーデン国内の産業においてオーガニックの信頼や安全性を証明する重要な役割を果たしていると言えます。

オーストラリア【ACO】

オーストラリアオーガニック認証ACO

(引用ここから)ACOとは、2002年に設立されたオーストラリアのオーガニック認証機関。

元々は、農産物やオーガニックフードの認定を行う団体として設立され、オーストラリアで最大のオーガニック認証団体。

他のオーガニックコスメ認証機関に比べても、かなり厳しい基準内容という事が言えるかもしれません。

ACOはもともとBFAというオーガニック認証団体に所属していましたが、2001年に独立した翌年にACOとして新たな認証団体を設立しています。

ACOの認証には、オーストラリア農水資源省・アメリカ農務省(USDA)・農林水産省・NAQS韓国・COFCC中国といった、
諸外国の行政機関も関わっています。

ACOの認定基準

ACOの認定基準には、次の項目があります。

●原料の95%以上がオーガニックな農作物である事
●残りの5%についても、農作物でない天然の原料
●またはオーガニック認定でない天然の農作物である事。
●農作物は全て遺伝子組み換えではない事。

つまり、ACO認定を受けたオーガニックコスメは、化学合成成分は一切使われていない、100%天然成分であるという事になります。

ACOの認証はオーストラリア国内はもちろん、日本や東南アジアの事業者にも使われています。

他にも、イギリスやスイス・アメリカ・ヨーロッパにおけるオーガニック認証を手掛けるなど、
AOCは幅広い地域でオーガニック認証を発行しています。

特にオーストラリアにおいてはACO認証が使われている分野が幅広く、
オーガニック製品を製造・販売する業者や原材料の生産元までACO認証の基準が適用されています。

AOC認証を会得するための審査は厳しく、認証に必要な申請書を提出してから監査を受ける必要があります。

監査の段階で改善点が見つかったときは1か月以内に改善策を実行し、
改めてACO認証の基準を満たしているかをチェックされます。

ACO認証基準に合格した際には認定番号と証明書を交付され、ACOのロゴの使用が認められるようになります。

認証は一度取得したら終わりではなく、毎年の監査をクリアしなければ継続利用はできません。

非常に厳しい認定基準を持つACO認証は、オーストラリア国内でオーガニック製品の55%を認定しています。

アメリカ【USDA】

アメリカオーガニック認証USDA

USDAとは、United States Department of Agricultureの略称で、米国農務省のことで、日本で言えば、農林水産省にあたる政府機関です。

オーガニックが社会に認知され始めた時、アメリカには数多くのオーガニック認証団体がありました。

このため各団体により認定基準が異なるという問題点がありました。そこでアメリカ農務省指導による、オーガニック認定全米統一基準が制定されました。

内容は、米国農務省の基準によって、認可を受けた認定機関のみが、
オーガニック認定を行い、USDA Organicマークを付けることができるとしました。

USDA Organicは、日本で言えば有機JASにあたり、主な品目は、農産物や食料品と元々は食品の基準です。

ただし、アメリカではオーガニックコスメについては、まだ明確な基準が確立されていない部分があるため、
化粧品に対してオーガニック食品基準であるUSDAが採用される場合も多くあります。

USDA認定ガイドラインの概要

3年以上農薬・化学肥料を使っていない耕地で栽培された、オーガニック原料を使っていること。
100%有機栽培で育てられた原料を使っている(100%Organic)
水分と塩分を除き、重量ベースで95%以上がオーガニック原料を使っている(Organic)

オーガニック原料が70%以上95%未満である(Made with Organic)場合は、製品にUSDAを使えない。

ただし、3種類以内ならばオーガニックの原料名を記載してよい。

オーガニック原料が70%未満である(Specific Ingredient Listings)場合は、製品にUSDAを使えない。
ならびに、オーガニックの原材料名も記載できない。

また、USDA認定を受けるためには、次の基準を満たさなくてはなりません。
遺伝子組み換え作物・下水汚泥・電離放射線の使用禁止
作物を栽培するときに使う種子や苗木は、手に入る場合はオーガニックのものを使用する
作物を栽培する土地の管理には、動植物性の老廃物や認可された合成物質、被覆作物の栽培等を用いる
害虫や雑草・病気の管理は、基本的に物理的・機械的・生物学的な方法を用いる。
食肉用の動物は3世代前からオーガニックな環境によって育てられなければならない(鶏肉は生後2日目以降から)
家畜のえさは100%オーガニックの作物を使用する。
反すう動物は120日以上牧草地に放ち、飼料または乾物摂取量の30%以上は牧草でなければならない
オーガニックの乳製品・乳として販売するためには、12か月以上オーガニックな環境によって家畜を飼育する
オーガニックの家畜は年間を通して自由に戸外に出入りできる環境で飼育する
オーガニックの家畜にはホルモン・成長促進剤や抗生物質を与えてはいけない

USDA認証を取得するためには、政府が認めた監査官による検査を受けなくてはなりません。

認証を取得した後は毎年1回検査があり、オーガニック製品の生産者がUSDA認証の基準を満たしているかをチェックします。

スイス【IMO】

スイスオーガニック認証IMO

IMOは、1989にスイスで設立されたオーガニック認証団体です。

オーガニック認証においてはアメリカの農務省から国家有機プログラム(NOP)の許可を取得しており、
日本国内にもIMO認証を取得した商品を輸出しています。

スイス国内で販売するオーガニック製品は、国が定めたオーガニック規制に従って認証を取得しなくてはなりません。

IMOはオーガニック製品の販売を希望する企業に対して認証を発行し、製品の安全性を証明しています。

IMO認証の対象となる分野は広く、水産業や林業・農業に対しても独自の認証を設けています。

また、IMOはフランスのオーガニック認証団体「ECOCERT」の一員であり、100以上の国で事業を展開しています。

IMOの拠点は世界中に存在し、ヨーロッパ以外にもアフリカ・アジアにも拠点を構えています。

IMOはオーガニックの認証と技術の普及に努めると同時に、発展途上国の支援を行っていますね。

支援内容には、「Fair for Life」というフェアトレードの認証があります。

Fair for Lifeは2006年から始まった新しい認証であり、
SA8000やIFORM・ILO条約で定められた基準を元に、IMOが独自に制定した認証です。

IMOでは労働者の安全と健康を守り、環境への影響に配慮した生産環境を作るためのプログラムを定めました。

このプログラムはUTZ(マヤ語で善という意味)と呼ばれており、ココア・コーヒー・紅茶の生産において基準が設けられています。

ココロコスメのホホバオイルはスイス【IMO】のオーガニック認証を取得しております。

ドイツ【demeter】

ドイツオーガニック認証demeter

「demeter(デメター)」は、 2001年に発足したドイツのオーガニック認定機関。

オーガニック認証の質を保証する「IFOAM」にも加盟しています。

ドイツのオーガニック農産物&食品の連盟。

1924年ベルリンにて発足しました。1954年、デメター協会を設立し、デメターマーク管理体制が整いました。

シュタイナーが提唱したバイオダイナミック農法を推奨しており、どの認証制度よりもより厳しい基準となっています。

バイオダイナミック農法をしていることが最低条件ですが、その農法こそ大変厳しい基準となっています。

バイオダイナミック農法とは・・・オーストリアの哲学博士「ルドルフ・シュタイナー」が提唱した農法で、作物本来がもつ「生命力」を重視した有機農法です。

畑の土壌に関して一切の化学肥料や化学薬品(除草剤など)の使用を禁止し、最低3年間の有機農法を続けていること、
太陽や月、惑星や星座の運行のリズムに調和して、種まきや施肥、収穫という農作業を行うことなどが求められます。

この方法により、本来の生命力を持った強い植物が育ちます。

デメター認証の基準

・バイオダイナミック有機農法によるデメター認証原料を最低でも水を含む全量のうち90%以上に使用する。
・アルコール、キサンタンガム、レシチンなどの乳化材他の化学原料の使用不可。
・バイオダイナミック有機栽培農法を規定通りに実施していること。
・化学香料は使用不可 。

このほかのデメターの認証基準は、

遺伝子組み換え製品を使わない・天然由来と同等の合成成分を使わない・
鉱物や金属由来の成分を使わない・動物実験を行わないという基準が定められています。
デメターが定めるオーガニック認証基準は、同国内の認証団体であるBDIHよりも厳しく制定されています。
例えば、BDIHでは自然由来の成分を模した合成成分であれば使用可能とされていますが、
デメターの基準では使用不可能です。

デメターでは、商品の製造にとどまらず原料の生産から商品開発に至るすべての過程において
厳格な基準を設けることで、オーガニック認証の安全と信頼性を高めていることが分かります。

ドイツ【eco control】

ドイツオーガニック認証eco control

2008年ドイツで発足した、オーガニックコスメ認証団体。

既にある認証機関であるBDIHよりも、厳格なガイドラインを作ろうという意図で始まった団体です。

品質基準や安全性だけではなく、フェアトレードや持続可能性など、より広い基準設けられています。

化粧品認定においては、「効果が皮膚科学的に確証されている」という独特の項目があります。

eco controlでは、第三者機関に依頼してオーガニック製品のチェックを行っています。

そのため独自の認証基準を設けず、NATUREやdemeter等の団体が採用している基準を適用しています。

eco control/エココントロールとは?認定ガイドラインの概要

植物原料は主に管理生物学的に栽培された植物もしくは認定された野生種を採取して得られる。
殺傷した動物から得た成分は使用しない。
鉱物原料は無害である限り基本的に使用可。
乳化剤と界面活性剤の使用は制限のもと使用可。
保存料は植物性原料より製造。
使用するエッセンシャルオイルのほとんどは有機栽培のもの。

eco controlではこの他にも、

動物実験は行わない
石油化学系界面活性剤を使わない
保存料を使わない製造法を最優先に行う
製造工程で最適な衛生管理が行われている
といった条件が定められています。

【neuform】ノイフォルム

neuformノイフォルム

neuformは、ドイツ国内のオーガニック認証団体の中では最も歴史がある団体です。

ドイツ国内ではneuform設立後も様々な認証団体が設立され、
より安全性が高くて信頼の得られる商品を開発・販売しています。

ドイツ国内には、有機農法で作られらた野菜や食品を販売する「レフォルム」という店があり、
レフォルムで販売される製品(レフォルム製品)に対しても、neuform協会の付属研究所が基準を制定しています。

またneuformの認証はドイツ国内にとどまらず、ヨーロッパ全域において高い信頼を獲得しています。

日本ではアンネマリー・ボーリンド、アーガードがneuform認定ブランドとして事業を展開しています。

neuformのオーガニック認証の概要

1930年設立、ドイツの法定基準よりさらに厳しい独自の基準を定め、基準をクリアした企業のみが会員になれる反自然破壊団体。
・動物実験をしない。
・殺傷した動物から得た成分は使用しない。
・最優先は保存料を使用しない特殊な製造方法。(一部の自然原料由来成分は許される。)
・製造工程を最適に衛生管理が行われている。
・安全性が極めて高くエコロジカルで効果的な製品であること。
など厳しい基準が設けられています。

そのほかの基準には、遺伝子組み換え原料や放射線で栽培された原料は使わない。

原料となる動物は整った環境で飼育されたものを使う。

植物又はミネラルからとれる香料や着色料は使用可能。

鉱物油(パラフィン)は使わない。

といったものがあります。

フランス【ecobio】

フランスオーガニック認証ecobio

フランスのオーガニック認証団体には、全て「bio」がついています。

フランス国内には3つのオーガニック認証団体があり、その1つがecobioです。

ecobioは、フランス通商産業省のオーガニック認証制度です。

フランス通商産業省の基準をクリアした製品に、認可の証としてecobioのロゴが与えられます。

日本で言うと、農林水産省の有機JASマークと似た制度です。

フランスはドイツと並んで、オーガニックコスメの先進国でもあるので、民間の認証団体も数多くあります。

国の方でもやはり、有機やオーガニック事業の奨励、市場の混乱防止の目的で、このような認定事業が推進されています。

ecobio認定ガイドラインの概要

ecobioの認定ガイドラインは主に以下のようなものです。

・原材料の95%は天然由来
・生物性由来原材料の50%がオーガニック農法
・製品の5%以上がオーガニック原料

ECOCERT(エコサート)のcosmebioと混同される事がありますが、
機関も基準も別物です。

cosmebioは農学者たちが設立した民間団体であり、
ecobioは国が発行するオーガニック認証を管理する団体です。

イタリア【SoCert】

イタリアオーガニック認証SoCert

イタリアのQC&Iという農産物のオーガニック認証機関を母体としています。

化粧品の他にも、食品や洗剤なども対象としています。

フランスのECOCERT(エコサート)をモデルとして作られたそうですが、
その基準はECOCERT(エコサート)よりも厳しく多岐にわたる事で知られています。

現在では、イタリアのスタンダードになりつつあります。

SoCert認定ガイドラインの概要

100%植物原料であること。
主原料に有機栽培認証原料を使用すること。
水を含めた成分の20%以上が有機認証原料で構成されていること。

ガイドラインには他にも、

人体や環境に影響を与えず動物実験を行わない。
遺伝子組み換え原料は使わない
製品の包装は環境に配慮して行う。
認証を受けるときは検査や実験王法に関する明確な資料を提出する。
製品の製造プロセスを明記する

といった条件があります。

オーストラリアのACOも、天然成分100%である事などかなり基準が厳しいのですが、
SoCertは植物原料100%とさらに、厳格な認証と言えるかもしれません。

イタリア【AIAB】

イタリアオーガニック認証AIAB

1982年に設立されたイタリアのオーガニック認証機関です。

Associazion Italiana per I’Agricolture Biologicaの略称で、日本語訳するとイタリア有機農業協会となります。

1992年イタリア農業省から有機農業の認証機関として正式に認可され、
1999年には、IFOAM(国際有機農業運動連盟)から正式に認定を受けたイタリア最大級のオーガニック認証団体です。

元々は有機農業に従事する生産者達の有機農業団体で、オーガニック認証機関としてのスタートではありませんが、

今は生産者のみならず加工者や販売、消費者などの会員も増え、宣伝・プロモーションまでも、一括して行う機関になっています。

認定商品も元々は農作物が主でしたが、現在では農業製品や加工食品日用品や化粧品など、品目が増えています。

AIABはイタリアのオーガニック認証団体「ICEA」の母体となった組織でもあります。

AIAB認証ガイドラインの概要

AIAB認証を取得するためには、以下の条件を満たさなくてはなりません。
製品とパッケージには生態学観点から許容できない材料を含まない
アレルゲンや刺激物等人体に有害な物質を含まない
製品の包装は環境に配慮した素材を用いる
遺伝子組み換えや化学肥料は使わない
動物実験を行わず放射線を使わない

AIABは、イタリアの環境保護プロジェクトの創設にもかかわっています。

一例には、CO2排出量を削減し生産性を高める農法を推奨する「SOLMACCプロジェクト」や、
高い遺伝的多様性を持つ植物を増やして有機農法に適した植物の品種を開発する「コブラプロジェクト」があります。

イタリア【ICEA】

イタリアオーガニック認証ICEA

ICEAはAIABを母体として作られた、新しいオーガニック認証団体です。

ICEAの設立には企業や市民団体が参加し、イタリア国内のオーガニック製品の流通と開発や
オーガニック製品に携わる労働者の権利を守る活動を行っています。

ICEAの認証が発行される分野は幅広く、オーガニック化粧品や食品以外にも、
繊維製品・建築・環境保護といった分野においてもICEA認証が活用されています。

またICEAでは、2000年にはオーガニック商品の生産者と協力してオーガニック・エコロジー化粧品の規定を設立し、
人体と自然環境へ配慮した製品の製造に力をいれています。

ICEAの認証を受けた商品やブランドでは、リサイクル可能な包装の使用・
刺激の強い成分の使用禁止・有機栽培又は自然由来の植物のみ原料に用いることを心がけています。

ICEA認証ガイドラインの概要

ICEAで禁止されている成分には、以下のものがあります。

・紫外線吸収剤、合成染料、遺伝子組み換え原料、放射線を用いた原料、動物由来原料
・石油系界面活性剤、発がん性物質、防腐剤、自然由来成分と代替可能な化学原料

ICEAで定められた認証は、海外のオーガニック認証団体にも提供されています。

一例には、アメリカのUSDAやカナダのCFIAがあります。

ICEAは2017年以降、ヨーロッパ諸国のオーガニック認証団体と共同で発足したCOSMOSの認証基準制定にもかかわっています。

COSOMS発足後はICEAの基準とCOSMOSの基準の両方を満たした商品にのみ認証が発行されるようになり、
より人体に安全で自然に配慮したオーガニック製品を生み出しています。

オーガニック認証機関について解説していきましたがいかがでしたか?

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